2022.11.1
久しぶりにお香を焚いた。
照明を暗くしてお香を焚くしみったれた習慣のせいで性格まで暗くなって気を病んでいるのかと思ったけれど、冷たい空気に白檀の香りが漂うと心の中の細波がだんだん落ち着いていくのを感じる。
ソファの肘掛けに背中を預けて本を読んでいる時間が本当に好き。なんの罪悪感もなく、心が落ち着く。
小池真理子のエッセイ本を読んでいる。装丁がウィリアムモリスのようで、ただそれだけで借りている。あとは題名 感傷的な午後の珈琲 こんなの私みたいな人はみんな好きなんじゃない。
現状まだ三分の一も読み進めてなくて明日には熱い手のひら返しをしているかもしれないけれど、今言える結論は老人の説教ではある。
昭和の盛り上がっていく日本で過ごした人々と、影を差してきた時しかしらない私たちではこうも考え方が相入れないんだろうか。
暑苦しい、見苦しい、なんかそう感じてしまう。
あの大きな災害にそんなにショックを受けたのならどうして。とかね。
いや嘘だ、昭和の人でも好きな人の本は好きだもん。
人が嫌いなだけなんだ。
なんかふと思ったけど
私がこのような思想を持ったのは幼い頃から遠い国のプリンセスの物語を読んでいたからでは?彼女たちは権力の元に暮らしていて封建的、社会がこのまま変わらずに穏やかに華やかに進んでいくことを願っている。マリーアントワネットの伝記を読んだ時も革命の時の心境なんて何にも思わず最初の彼女の贅沢ぶりしか覚えていない、豪華なネックレスの絵を覚えている。