2023.04.02
ジムを契約し運動した。
汗をかくと気持ちいし、その後の気分が高まるため良いとされている。
程よい疲労感。
とにかく不安が積もり積もっている。
でも何を不安に思うことがあろうか?
何もできないのは当たり前だし、
怒る方が悪いんだよ、へこむ方が悪いんだよ、
居心地悪いのは前からだよ
ホームじゃないのは前からだよ
皆川博子 辺境図書館
読み始めた当初は、知らない本ばっかりで、惹かれないなあ〜と思ったけど、読み進めるに連れて紹介される本にも皆川博子にも魅力を感じるようになる。なぜだかわからない、自分の読書姿勢の改善かしら。
小林訳「想へば、よくも泣きたるわれかな。来る曙は胸を抉り、月はむごたらし、陽は苦し。」
斎藤訳「さはれ、あまりに哭きしわれ、「曙」はみな胸ゑぐり、月ことごとく酷くして、陽はことごとく苦苦し。」
光の門
求めても、救済は、ない。
敗戦の空虚、焼け野原の都会が、子供の時に知った感覚を強化しました。何も、ない。むごたらしく苦い現実のむこうに、在るのはただ虚無だけ。
ヨハネス・ケプラーは、惑星の軌道に関する法則を発見した偉大な天文学者ですが、彼に収入をもたらすのは占星術のほうでした。ケプラーは自虐的な言葉を遺しています。「天文学は賢い偉大な母であり、占星術はその愚かな娘である。母は稼ぎが乏しいので、娘に稼がせている」
「自己犠牲は、生物学的にきわめて矛盾に富む行動様式で、動物界においてヒトのみが有する。」「生命には二つの意味がある。ひとつは自己の生命、もうひとつは自分が属する集団の生命である。」「「まず自らが生きよ。それなくしては生命は存在しない」というのが動物界における共通原理なのである」しかしヒトは、集団の多数の命を救うために、自らの生命を投げ出す利他的行為をなすことがある
「銀河と地獄」で取り上げている作家は、上田秋成、狂言作者たち、泉鏡花、幸田露伴、折口信夫、柳田國男、南方熊楠、岩野泡鳴、佐藤春夫、牧野信一、藤枝静男、吉野淳之介です。
反自然主義文学、幻想文学は、自然主義、リアリズム尊重の目から見れば、他愛ない夢想、厭世的、退廃的、などと指弾される要素を多分に含み、安手の情緒に流されやすい危うさを持ってもいます。
また、佐藤春夫の項では、次のように記されています。
「夢とか幻想とかいったものを、言葉で表現することに対する疑いは、おそらく消えることはないだろう。根本的な疑念は、その種のものが、そもそも表現の名に値する言語の完結性と一貫性を庶幾し得るか、という所に生ずる。(略)さらに重量感があるのは、夢や幻想に心をひかれること自体、人間的な見地からきわめていかがわしい胡乱なことではないか、という疑問だ。この種の疑問を健康優良児的発送と軽んずるのは実に容易だが、いわゆる現実主義者の頑冥不霊ほど、手ごわくしたたかなものはない」
「外的な現実世界の秩序は、多かれ少なかれこれに類した想像力の欠如によって保たれている」
月よ
毒ある寶石よ
寶石の搾り汁よ
精神(こころ)ある鏡よ
玻璃(がらす)の戀よ
涙のない悔恨(くい)よ
理知の涙よ
最初の開拓者(ぱいおにあ)よ
最後の厭人者(ぺしみすと)よ