2022.12.14
西洋音楽史 クラシックの黄昏
芸術音楽を音の文字、楽譜(エクリチュール)で書かれる音楽と考えれば、さらに第2の定義が出てくる。つまり芸術音楽は西洋エリート(当時貴重な紙を所有し、字が読める階級)によって支えられた音楽と言える。
グレゴリア聖歌は源流であるが始祖ではない(楽譜がなく、単旋律)
カール大帝が統一したフランク帝国(現在のフランス、イタリア、ドイツあたり)によって西洋世界が確立=芸術音楽の始まり
つまり芸術音楽はアングロサクソン主導ではない
ノートルダム楽派
中世当時と現代の音楽で比較した時にある最大の違和感は和音である。
現代の和音、ドミソは当時は不協和音とされており、ミが抜かれていた。ドミソとドソでは音の響きが後者の方がどこかまろやかさがなく尖っている。
なぜなら当時音楽は、宗教音楽として甘美なものではなく禁欲的で峻厳で威嚇的なものが求められていた。
また当時の音楽は8分の6拍子に聞こえるのは神の三位一体に準えているから。
実際に聞こえる音楽よりも、その背景にある神の秩序を重視していた。
音楽は必ずしも耳に聞こえる必要はない。(音楽は現象界の背後の数的秩序)
古代ギリシャにおいて音楽は「振動し鳴り響く数学」「超越的な秩序」
ピタゴラスは元の長さが半分になると音も1オクターブ上がる事を発見した。
現世肯定的で商人が中心。ひたすら神の捌きを恐れて暮らすのではなく目の前の美しいものを楽しむ。人間中心